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糖尿病の薬「ビクトーザ」と食事療法で50キロ痩せた話

この記事は30代の女性に書いていただきました。

……..

 私が糖尿病になった原因は、肥満です。ですが、太っているからといって必ずしも、みんなが糖尿病になるとは限りません。ですので、痩せているから安心だとか、太ってるから心配だという認識は違います。ですが、私は身長165センチに対して体重は120キロあったので、糖尿病の原因は明らかに肥満です。

 不思議なことに私はこんなに肥満でも糖尿病になるとは思っていませんでした。当時、うつ病になっていたので、考える気力もなかったことも影響しているでしょう。糖尿病でも何でもそうですが、実際なってみて初めて大変さや苦労が分かるのです。

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糖尿病が判明するきっかけ

 私は、うつ病と診断された時に通っていた心療内科で、高血糖がわかりました。その時の数字は食間で600〜800ありました。普通の人は高くても食間は、100前後です。

 すぐに、糖尿病で有名な病院に紹介状を出されました。そして、紹介状を持って病院を受診しました。その結果、インスリン注射を1日、朝昼晩と食後に打つことになったのですが、それがとても大変でした。病気になって、インスリン注射を持ち歩かなければならない事の大変さを感じました。

 しかも、私は当時20代後半です。友達と食事するにしても、トイレに行ってインスリンを打つのです。当時、私は友達に糖尿病の事を話せないでいました。なぜなら、糖尿病は年寄りがなるもので、若者には関係ない病気だと思ったからです。

 糖尿病と診断されてからは、必死に痩せようと努力しましたがダメでした。体重が落ちず、食欲も抑えられない…。嫌でたまりませんでした。そして、親身になってくれる看護士さんに相談しました。そうすると、お金の事を気にしてないのであればビクトーザという選択もあるよと、教えてもらいました。

 ですが、その注射は一本で7,000円です。主治医からは、一本から初めてみて良かったら、また取りに来たらいいんじゃないのと言われました。ですが、私の通ってる病院は車で1時間かかる場所です。毎週、通えるようなところではありません。ですので、一カ月貰いました。

ビクトーザを打ってからの異変

 ビクトーザは、インスリンの分泌を血糖値の量によって調整してくれるという効能を持っています。注射はメモリ3からスタートして体が慣れてくれるまで少しずつ打っていきました。

 ですが、3日目に異常が現れました。ゲップが止まらないのと、ゲップの匂いが卵が腐ったような匂いです。電話して確認してみると、体の腸の詰まりから出る匂いだと言われました。便通は普通ですか?と聞かれて、その注射を始めてから3日間、便通がなかったと答えました。

 看護士さんは、吐いてしまうくらい酷くてつらいとなったら、即やめてほしいと言われました。ですが、ご飯は食べれますし、吐きそうになる事もなかったので様子をみてました。

 1週間たった頃には、普通に慣れましたが便通が3日間なかったので1.5キロくらい太ってました。ですので、私としては高い薬を使ってもダメなんだなぁと思っていました。

 しかし、ビクトーザは食欲を抑制する作用があるため、ご飯を残してしまうことが度々あったのです。その時は、明日食べれば良いっか!と、思っていましたが次の日も残す、そしてまた次の日もと増えていったのです。

 その事が気になり看護士さんに電話すると、それで良いんだよと言われました。そこで主治医とも相談して、ビクトーザの量を上げても大丈夫だと言われました。久しぶりに体重に乗ってみると5キロ痩せているのにビックリしました。食事療法もしていたのですが、3ヶ月で5キロは落ちすぎだと言われました。

 そして、また注射の量を調整するという日々です。正直なところ、ビクトーザのような新しい薬には独特の副作用がついて回ります。ですので、本当に信頼できる主治医でないとお願いできません。そして、そこにいる看護士さんや栄養士さん、たくさんのスタッフが私を支えてくれたから、食事療法も頑張れました。結果的に数年で50キロ落ちて70キロになっています。

注意※痩せる効果のあるビクトーザですが、当然痩せたい人向けではありません。糖尿病の治療薬です。

 昔の太ってる私を知ってる友人は、どうやって痩せたの?と聞いてきます。説明すると、そういう薬あるんだってね。いいなぁ〜と言ってきます。糖尿病の薬で痩せるなんて健康的な痩せ方ではありません。しかも、それを使ったから痩せたんでしょうって思われるのも嫌です。

痩せたのは食事療法のお陰でもある

 50キロ痩せたのはビクトーザだけが理由ではありません。

 私はほとんど外食や出来合い総菜は買いませんでした。ただ、コンビニのおでんの、しらたき、大根、コンニャクはたまに買いました。

 家でのメニューは工夫をたくさん取り入れました。例えばご飯のかさ増しの為に糸こんにゃくを刻み入れました。私が取りれた食事療法は、食べる量を減らすという考えよりは、カロリーや糖質量の低い食材を足す方法です。味噌汁やスープなどは野菜たくさん入れました。

 そして気をつけたのが、食べる時の食感を楽しむ事でした。何より、自分が食べて楽しく美味しい料理を自分で作りました。以前は、惣菜などで済ませていたのがガラリと変わってから、体重が50キロ落ちて、HbAlc値は5.0を維持しています。ですが、薬で血糖値を安定させていますので今も治療中です。

 糖尿病は他人事ではなく、現代社会にはかなりの確率で潜んでいます。

[参考記事]
「糖尿病の治療に使われる薬にはどんな種類があるのか」

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