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糖負荷試験で妊娠糖尿病が判明。原因は遺伝の可能性が高い

この記事は20代の女性に、妊娠糖尿病の体験談を書いていただきました。

……….

 私は現在妊娠10ヶ月(36週)の妊婦です。これまで大きな病気や手術歴はなく、今回が初産となります。

 しかし、妊娠が発覚し妊婦検診に通うにつれて尿糖値が常に“+”という結果になった為、妊娠7ヶ月目(26週)に糖負荷試験を受けることとなりました。

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【糖負荷検査を受けるまでの生活】

 妊娠発覚の時には赤ちゃんは4週目でした。当時の体重は48㎏で身長150cmに対しては標準値内の体型でした。

 その後、8週目頃から胃もたれ・食欲不振等の症状が現れ、9週目頃から本格的な悪阻(つわり)が始まりました。約3週間は嘔吐の症状がひどく、ほとんど食事が喉を通らない状態でしたが、徐々に収まり少量ずつ食事が摂れるようになりました。

 しかし、胃腸が弱っているのか一度にたくさん食べられず、また食べていたものもパイナップルやりんごといったフルーツ、スープが中心でした。その為この頃は体重の変化もなく尿糖値も問題ありませんでした。

 妊娠5ヶ月(16週目)頃からは一度に食べられる量は少ないもののお米や麺類、野菜等、今まで食べていた食事が摂れるようになっていました。

 悪阻によって食の好みが変化する方も多いかと思います。しかし私の場合は先述した通り、比較的あっさりしたものの・酸っぱいものを好んで約3か月生活していました。フルーツに含まれる果糖は摂取しているものの、主食となる炭水化物類は1日に1回程度。ジャンクフード・スナック菓子・スイーツ類に関しては妊娠前も含めほぼ口にすることはありませんでした。

【妊娠の経過と尿糖値】

 妊娠6ヶ月(21週)までは尿糖値・血糖値共に基準値内で全く問題ありませんでした。体重も6ヶ月目(21週)の検診で50.3kgと、妊娠前からの増加は2kg程でこちらも問題なしでした。

 しかしこの頃より異常な喉の渇きは感じており、周りの人と比べかなり多めの水分を摂取していました。ただ、季節的に夏であったこと、そして妊娠をすると非妊娠時の1.5倍の水分が1日に必要と聞いていたのでさほど気にしていませんでした。

 その後7ヶ月目(24週・26週)の2度の検診にて尿糖が“2+”という結果になりました。この“2度続けて”尿糖が“+”ということがきっかけで5日後に糖負荷検査を受けることとなりました。

【糖負荷試験当日】

 糖負荷検査は通常の糖尿病の患者の方が受けられているものと同様のものです。

検査前日:夜10時以降絶食(水・お茶の摂取のみ可)

検査当日:朝から絶食(水の摂取のみ可)

検査内容:
①検尿・採血

②ブドウ糖飲料200mlを飲む

③検尿・採血(糖摂取1時間後)

④検尿・採血(糖摂取2時間後)

⑤診察

 妊娠糖尿病と一般的な糖尿病の違いは血糖値の基準値の値が大幅に違うということです。

高血糖(糖尿病)の数値

空腹時血糖値:126 mg/dl

糖摂取2時間後血糖値:200 mg/dl 以上

随時血糖値200 mg/dl 以上

ヘモグロビンA1c(HbA1c)6.5%以上

妊娠糖尿病の数値

空腹時血糖値:92 mg/dl

糖摂取1時間後血糖値:180 mg/dl 以上

糖摂取2時間後血糖値:153 mg/dl 以上

 ただし、以下の2項目が基準値以上の場合は一般的な糖尿病ということになります。

随時血糖値200 mg/dl 以上

ヘモグロビンA1c(HbA1c)6.5%以上

そして、以下が私の検査結果となります。

空腹時血糖値:96 mg/dl

糖摂取1時間後:175 mg/dl

糖摂取2時間後:130 mg/dl

 空腹時血糖のみが4mg/dl高いということで妊娠糖尿病の診断を受けました。

【妊娠糖尿病の診断後】

 糖負荷試験後に栄養士の方から普段の食事に関するカウンセリングと食事指導をして頂きました。

[カウンセリング時に伝えた食事内容]

朝食:ごはん(女性用茶碗に8分目程)、納豆

もしくは 食パン1枚、サラダ

昼食:ごはん(女性用茶碗に8分目程)、野菜を中心としたおかず1品

間食:バナナ、ヨーグルト、フルーツ類、ミニトマト、ファミリーパックのアイスクリーム1つ等(間食をしない日もある)

夕食:ごはん(女性用茶碗に8分目程)、野菜を中心としたおかず、野菜の和え物かサラダ

 この食事内容から以下の5つを改善するよう指導されました。

① 朝食へサラダか汁物などで野菜を加えること

② 昼食・夕食へ汁物を取り入れること

③ 炭水化物・主食(毎食のごはん)の量は減らさないこと

④ 全ての食事において野菜から食べる

⑤ お腹が空きやすい場合は食事の量を増やさずに分食を行う

 妊娠糖尿病では胎児への栄養分であるブドウ糖の量を極端に減らさないよう一般的な糖尿病治療で推奨される糖質制限は禁止されています。

 その為、野菜の摂取から食事を始め、急激な血糖値上昇を防ぐことや分食を行い、大幅な血糖値のアップダウンが無いような食事を行うことの意識が大切だと教えて頂きました。

 合わせて食材に関しても白米よりも玄米・雑穀米など精製されていないものを摂取することを推奨されました。

【現在】

 現在、妊娠10ヶ月(36週)となり妊婦検診も週に1回となっています。

 食生活は栄養士の方から教えて頂いた上記の注意事項を守り、体重も妊娠前から+6kgと基準値をキープしていますが毎回尿糖値は“+”のままで改善はされません。

 妊娠糖尿病は、妊娠による体重増加や食生活の乱れによって発症する方が多い様ですが私の場合は“遺伝”が要因だろうと言われています。母方の祖父母が共に糖尿病を患っており、また母も私を妊娠中に血糖値に問題はないものの尿糖値が常に“+”であり、注意を受けていたそうです。

 妊娠中に発生するこうした病は将来、年齢を重ねた際に再度“病”として現れる可能性が非常に高いということを医師より言われております。

 遺伝により“糖尿病を患いやすい”ということを運よく発見できたことをプラスにとらえ、出産後も血糖値を意識した食生活と適度な運動を心掛け、症状が重篤化しないよう気を付けていきたいと思っています。

[参考記事]
「妊娠糖尿病とはどんな病気?赤ちゃんや母体への影響は?」

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