この記事は30代の男性に、糖尿病における飲料の管理について書いていただきました。
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はじめに
私が糖尿病になったと診断を受けたのは、17年ほど前のことです。別の病気で診察を受けていた総合病院での検査の結果、2型糖尿病であることが発覚しました。発覚した当時のHbAlcは約8.5、そこから、まずはメルビン(現:メトグルコ)を朝晩一錠ずつ飲み続けました。当時は大学生でしたので時間もあり、ジョギングやウォーキングなど週に2回程度の簡単な運動と投薬治療によってHbA1cは6,0~6.5で、多少ばらつきはあるものの数値は安定していました。
糖尿病の診断の前はスナック菓子やチョコレート、ジュースなどを好き勝手に飲んでいましたが、診断を受けてからはお菓子などは人と交流する場に適度に食べる程度に控え、飲み会の場でも焼酎やウィスキーの水割りなど、糖分ない蒸留酒を飲むようになりました。
しかし、5年ほど前に30歳を迎えた辺りから、数値がまた上がりだしました。
主治医とも相談したのですが、「加齢が始まりつつある時期で、これまで以上に節制を行わなければ、より強く血糖値を降下させるアマリールを処方せざるを得なくなる」とのことでした。ただ自分としては「薬に頼ってばかりでは早い段階でインスリン注射に甘えてしまうことになり、血糖値の管理がより困難になり、何より水が低きに流れるかのような怠惰に寄りかかってしまうかもしれない。」と焦燥感に駆られ、少し生活を見直してみることにしました。
生活の見直しで見つけた落とし穴と変化
糖尿病のために食事に関してはカロリー制限食で節制をしていたので、これ以上に気を遣ったら疲れてしまいそうなので、飲み物に気を配るようにしました。ある時、もしやと思い、一日に4,5杯飲んでいた微糖のコーヒーの糖類の量を調べたら、微糖であっても糖分が1杯当たりスティックシュガー1本分(おおよそ3g)使われているという情報を見つけました。こんな簡単なところに血糖値が上がる原因がありました。一日5杯微糖のコーヒーを飲むとして、15gも余計に糖分を摂っていたのです。
それから、まずは糖分やカロリーのある飲み物を一切やめ、コーヒーはブラックのみで、喉が渇いたらスポーツドリンクではなく、水か緑茶・ウーロン茶のみにしています。結果的に半年ほどそれを続けた結果、HbA1cも下がりはじめ元の数値ほどになり、アマリールを飲まなくても良くなり、嬉しいことに体重も80kgから76kgまで4kgほど落ちました。
糖分のある飲み物を止めて、嬉しい効果が他にも
糖分のある飲み物を止めてからしばらく経った頃から、少しずつですが、体のだるさや何となくどこか落ち着かないことが減って、気持ちが落ち着きつつあるのに気づきました。
知り合いの精神科の医師と話をした際、「糖分を一度に多く摂ると一気に血糖値が上がり多幸感が生まれるが、その後は急激に下がるので、副腎からコルチゾールやアドレナリンという物質が出てくるので倦怠感や気持ちの不安定さが生まれる。」と聞き、血糖値の急な上がり下がりが気持ちの乱高下にもつながるということを知りました。やはり、と思いました。
私の場合は緑茶を愛飲しています。「頭を冷やせ」という言葉もありますように、東洋医学では頭に気が上がってくるとイライラや焦燥感や不安が生まれますが、緑茶には頭や首や喉に上がっていた気を下ろして、気持ちを落ち着かせる効果がありますので、喉の渇きを潤おせて一石二鳥です。
・おわりに
糖尿病や予備軍の皆さま、色々と血糖値への節制や気遣いなさっていると思いますが、数値の改善がいまひとつの場合、意外なところに盲点があるかもしれません。
どうぞ生活を見直し、健やかな日々をお過ごしください。