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糖尿病の影響で拡張型心筋症に。今はペースメーカーを埋め込んでいます

この記事は40代の男性に書いていただきました。

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 僕が、糖尿病と診断されたのは42歳の時でした。診断された経緯は白内障が酷くなり、手術ができるかどうかの血液検査を受けたことがきっかけでした。その結果、空腹時血糖値が270ぐらいあり、糖尿病の基準を大幅に超えてしまっていました。

 「これだと手術した時に血液が止まらない可能性があるので、まず血糖値を下げてから再度来てください」と指示を受け、1週間の教育入院を受けました。

 教育入院では、糖尿病という病気はどんな病気か、治療のための食事の内容と量の説明、運動(歩行運動)の方法、タバコ・飲酒の危険性、合併症の話等がありました。酒を飲む習慣はありませんでしたが、タバコはそれ以来止めました。でも食事と運動のコントロールはできず。食事はカロリーの計算があり、面倒になり1か月と持ちませんでした。運動は3日くらいで断念。体重が当時95Kg前後あったので、体が重すぎて運動は無理でした。

 ですが、糖尿病の薬のおかげで白内障の手術ができる程度までなり、まずは左目、悪化とともに右目の手術を行いました。白内障を患っている方は、是非とも手術をしてください。目をいじられることが怖いと思っている方もいらっしゃると思いますが、痛みは感じませんし、術後その瞬間から世界がクリアになって、変わります。 

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拡張型心筋症によりペースメーカー

 糖尿病の治療を続けていましたが、血糖値が思い通りに下がりませんでした。そのせいで48歳の時に「拡張型心筋症」と診断され、ICD(植込み型除細動器)というペースメーカーを埋め込まれ、障害者となりました。糖尿病と拡張型心筋症は関連があり、医師からも「あなたの心筋症は糖尿病が原因です」と言われました。

 糖尿病と拡張型心筋症の診療には高額なお金が毎月かかっていましたが、心臓病での障害者認定を受けると医療費が戻ってきたり、いろいろな補助があったりと助かっています。

 その後、心臓病と糖尿病の両方の治療を続けていましたが、仕事をしながら通院することは本当に辛かったです。私の仕事は転勤が多く、引っ越してはまた初めから検査を行なうことを繰り返したので、正直うんざりしていたのです。ですが、治療をしないと命に関わるので、嫌でも病院だけは欠かすわけにはいきません。

 糖尿病の治療としては「ビクトーザ」という薬とインスリン注射を行いました。治療を始めた頃には感じませんでしたが、何を食べても甘く感じ、そのせいで食事を摂るのが嫌になりました。味覚障害に陥ってしまったのです。薬の影響で味覚の異常が起こることもあるそうです。

体重が減少し血糖値が下がるが…

 体力の限界も感じていましたので、治療に集中するために会社を退社し、ふるさとに帰郷しましたが、帰ってきた翌日拡張型心筋症が悪化し、すぐに入院。数ヶ月で退院できたのですが、数ヶ月後再発し、再入院。一時期は人工心臓の話まで行きましたが、ICDの1段階上位のCRTD(両室ペーシング機能付き植込み型除細動器)に入れ替えて、心臓の動きをよくしてもらい、体調は良くなりました。

 入院中は食事も摂れないまま、93Kgの体重は一気に70Kg台まで減少しました。そのお陰で一時的に血糖値は体重減量とともに正常値になり、ベクトーザは止めることになり、糖尿病の薬は朝1錠飲むだけとなりました。

 ですが、現在はヘモグロビンA1Cが6.9と体重増加に伴い悪化していますので、トラゼンタ錠を朝1錠、朝食と夕食直前にミチグリニドCa・OD錠を飲んで、毎月のヘモグロビンA1Cの数値を管理しています。

 糖尿病は完治することがない病気ですが、血糖値はコントロールすることが可能です。食事管理や運動ができる人は徹底的に行ない、そうでない方は病院治療で諦めずに治療を行なってください。諦めたり、放っておいたりすると私のように拡張型心筋症になったり、失明、心臓病、足手の壊死による切除と怖い結果になりますので、そうならないよう血糖値の管理は一生必要です。

[参考記事]
「糖尿病とはどんな病気か。基準値、合併症、予防など」

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