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糖尿病と高血圧の関係性を説明します。ポイントは脂肪

 糖尿病も高血圧も生活習慣病の一つですが、両者とも密接に関係しています。

〇糖尿病により血糖コントロールが悪いと血管内の水分量が増え、血圧が高くなります。

〇内臓に中性脂肪が付きすぎるとインスリン抵抗性が生じやすくなります。インスリン抵抗性とは十分なインスリンがあるにも関わらず、本来の役割(糖質を細胞に取り込ませる)を果てせない状態です。そうすると血糖値が下がらなくなり、糖尿病へ繋がっていきます。

 さらに中性脂肪が多い人(肥満の人)は塩分を摂り過ぎる傾向にあり、そうすると血管に多くの水分がなだれ込んできます。その結果、血液の量が多くなり、血圧が高くなりがちです。

 脂肪というキーワードで糖尿病と高血圧が繋がっています。

〇糖尿病の合併症である糖尿病性腎症により、血圧が高くなりやすいです。腎臓が機能しないと血液の量が多くなり、その結果、高血圧を招きます。

 これらの理由のため、糖尿病の人は同時に高血圧を持っている人が多いのです。先ほど、糖尿病も高血圧も生活習慣病と言いましたが、痛風も同じです。痛風の合併症の中で一番多いのが高血圧です。そして痛風の人は肥満が多いです。

 糖尿病と診断されたら、同時に血圧も尿酸値も気をつけて見ていくことがとても大切です。「肥満」「脂肪」というキーワードが生活習慣病を的確に表す言葉なので、これを何とかしないと病状は悪くなるばかりです。

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インスリン抵抗性の血圧への影響

 内臓肥満はインスリン抵抗性を引き起こし、糖尿病を引き起こしやすくします。さらにインスリン抵抗性は高血圧も引き起こしやすくしてしまいます。インスリン抵抗性の状態ではインスリンが通常通り使われないため大量に余ってしまいます。この余ったインスリンが血流の量を増やして血圧を高める作用を起こしてしまいます。

糖尿病性腎症と高血圧

 腎臓が悪くなると水分を排出する機能が衰え、血液量を増やしてしまいます。ですので糖尿病の三大合併症である糖尿病性腎症になると腎臓の機能がかなり弱くなるので、血量のコントロールがうまく働かなくなり血圧は高くなりやすいのです。

糖尿病や高血圧による合併症

 糖尿病と高血圧、両方に共通する合併症の代表に動脈硬化症があります。糖尿病も高血圧も血管の柔軟性を失わせる作用があるので脳梗塞や心筋梗塞の原因となります。

  その他、糖尿病からくる目の合併症である網膜症は有名ですが、高血圧でも目の血管の硬化が進み、眼底出血が起こることもありますし、糖尿病性網膜症が進んでいる場合、血圧が高いことにより、より眼底出血が起こりやすくなります。

生活習慣の改善を

 糖尿病と高血圧、どちらの合併症も進ませないようにしていくためには規則的な食生活を基本とした生活改善がとても大切です。

 塩分の摂り過ぎは高血圧や動脈硬化症、腎臓の障害を進めてしまいます。そのため味の濃い佃煮や漬け物、味噌汁など塩分の多い食品の摂取は少なくした方が良いです。また、塩分の摂り過ぎにつながるのが、食べ過ぎです。おかずの食べ過ぎは塩分過多にもつながります。醤油をはじめとしてドレッシングやソースを大量にかけてたくさん食べると、結局塩分も多くなってしまうので要注意です。

 何より食事で大事なのはダイエットを心がけることです。先ほど肥満が糖尿病と高血圧両方に関わっているとお伝えしました、痩せることは必須です。痩せるための方法は今流行りの糖質制限でもいいと思います。糖質を制限することで血糖値の上昇を抑えられるし、中性脂肪を減らす効果も大きいです。実は私は糖質制限を実践中ですが、見事に中性脂肪値が下がりました。

 そして、タバコを吸っている人は禁煙しましょう。たばこは血管を傷め、動脈硬化症を進ませてしまいます。禁煙できると合併症の進行がだいぶ予防できます。

 さらに適度な運動や日常生活の活動量を増やすようにしましょう。ウォーキングを食後に30分できればベストです。食後の運動は血糖値を上がりにくくする効果やインスリン抵抗性による血圧への影響を和らげることができます。

[参考記事]
「糖質制限食(低炭水化物食)における糖質1日の必要量」

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