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食事に気を付けているのに糖尿病と診断を受けた理由はストレスだった

この記事は30代の男性に書いていただきました。

……….

 私の父方・母方共に2型糖尿病の家系で、実際に糖尿病の治療をしていた祖父や父の症状を見て糖尿病による合併症の怖さをよく知っていました。ですので自分自身も糖尿病になりやすい体質であると認識し、普段から暴飲暴食は避け、甘いものの食べ過ぎも控えていました。154㎝、42~44kgとどちらかと言うと痩せ型の体型を維持してきたほどです。加えて、飲酒も一切しないので、ストレス疾病と鉄欠乏性貧血以外で健康診断の結果による精密検査を勧められたことはありませんでした。

 しかし、2年前にプライベートで過度なストレスが心身にかかり、恐らくその影響により3か月という短期間で5㎏太ったことがありました。「特に過食に走ったこともなく、また、運動量も変えたわけでもなく」です。ただ、集中力を必要とする仕事をしており、当時は深夜遅くまで仕事が終わらない日々も続いていたこともあり、深夜の休憩中に口にしていた一口サイズのチョコレート1~3粒程度が問題だったのか?とも思っていました。

 その数か月後に年に1度の健康診断があり、血糖値は97mg/dLと正常範囲内でしたが、HbA1cの数値が6.6%で精密検査受診勧告の通知を受け、かかりつけの病院で再度血液検査をし、2型糖尿病と診断されました。

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その後の検査と対処

 昨今、若い世代での急激なHbA1cの数値の上昇の陰にすい臓ガンが隠れている可能性がある、ということを医師から説明され、念のためにアミラーゼの血液検査を受けました。こちらは66IU/lと正常範囲内で問題なく、すい臓ガンの疑いは消し去られました。

 そのため、「過食による体重の増加とそれに伴い血中の糖が高くなっていたのだろう」という診断・説明を受けました。自分では過食をしていた記憶は一切ありませんでしたが、その後、生活習慣を変えることでHbA1cの数値を改善していくという医師の指導の下、以下のようなことをしました。

  1. 食事の際には白米、小麦パンを一切やめ、玄米ご飯やふすまパンに変える。
  2. 夕食には、お米などの糖質の多い食品はなるべく摂らない。
  3. PCの前に座りっぱなしの仕事をしているので、時間を作り1日最低30分はウォーキングをする。運動をする習慣作り。
  4. 18時以降の間食は一切やめる。
  5. 日中にお腹が空いたときは、溶かしたチョコレートのみで味を付けた手作り寒天でお腹を膨らませる。 

 最初の診断を受けてからHbA1cの数値の3か月間での推移は、6.6% → 6.3% → 6.2% → 5.8%でした。

 もともと少食でしたが、これだけの節制は少しきつかったと覚えています。それでも、自分でも知らない間にちょこちょこと間食や過食をしていたのか?と信じ切っていました。これだけの節制をしましたが体重は増え続け、結局、その1年で合計10㎏体重が増えるに至りました。

最終的な診断

 「体重が増える=カロリーの摂り過ぎ」ということから糖尿病が進行しているのでは?と毎月、血液検査の結果が出るまで不安になることが多く、自分でも何が悪いのか分からないイラつきがありました。

 自宅からそれほど遠くない場所に糖尿病の専門病院があったことから、「なぜ過食していなのに太るのか」の答えが欲しくて、かかりつけ医院から専門院に転院をしました。

 そこでも当初受けた説明は、「過食により体重が増え、余分なカロリーが脂肪になるから」でした。ただ、その時にはHbA1cの数値は6.0%以下に下がっていたので、血液検査に関しては3か月に1回になりました。

 1年半ほどそのような経過観察の日々が続き、管理栄養士による食事指導を受けても、特に問題になるような食生活を送っていないようでした。診察に比較的時間を割いてくれる医院だったこともあり、医師とHbA1cの数値が糖尿病型と診断される値になった際の生活やストレスの話した時のことです。心身に不調をきたすほどのストレスを数年にわたって受けていたことを説明した際に医師からかけられた言葉は意外なものでした。

 「適度なストレスは人間になくてはならないものだけど、自分でも苦しいほどのストレスを長く抱え続けると体が命を守るためにエネルギーを貯蓄するといった防御反応をとる。それは、たくさん食べていても、ほとんど食べていなくても。もしかすると1年で10㎏も増えたことやHbA1cの数値が一気に上昇したのは過剰なストレスに対して体が防御反応をとったのかもしれない。命を守るために」

 全部は覚えていませんが、このようなことを言われました。

 確かに、一時期の頭がどうにかなりそうな程のストレスから抜け出した後のHbA1cの数値は5.6%→5.5%→5.7%と比較的に安定していました。あと、不思議なことに血糖値に関しては、HbA1cの高値を指摘された時もその後も食後2時間で95~115mg/dLと指導を受ける数値ではありませんでした。それでも、私の病院のカルテには今でも「糖尿病」という診断名は付いたままです。

Stress can kill you(ストレスが命にかかわることもある)

 現在では半年に1回の血糖値とHbA1cの数値の血液検査を経過観察として受けています。ただ、今回分かったのは、食べ過ぎや運動不足といった要因だけではなく、私たちの身の回りに存在するストレスというものを過剰に溜め込んでしまい、自分でもどうしていいか分からなくなるまでになると、体の防御反応の1つとして、生命を維持するために「糖尿病」と診断されるぐらいにエネルギーを体内にため込むように体が出来ているということです。

 それが「体から発せられた小さなSOS」だとすぐに気付けば良いですが、忙しかったり、健康診断に行けなかったりするとそれ以上に悪化や習慣化することも十分にあり得ることと思います。

 今は、なるべく完璧主義的な考え方を止め、自分がより生きやすく、疲れ過ぎない交友関係や仕事の仕方をしています。プライベートでは他人の意思や意見を尊重し過ぎてしまうこと、仕事では頼まれたら断りきれない性格もあったので。

 何より、「糖尿病」と言われた時の今後起きうる合併症にかなり不安を覚えたので、もっと自分の体が訴える「SOSのサイン」に早く気付くようになろうと思っています。程よいストレスはモチベーションを上げてくれますが、過剰なストレスは「害」そのものです。今でもストレス解消と安定したHbA1cの数値のためにウォーキングと食事の糖質カット(白米ではなく玄米ご飯程度です)は続けています。

[参考記事]
「糖尿病のために糖質制限を始め、12g痩せて血糖値も下がる」

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