この記事は50代の男性に書いていただきました。
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私は2型の糖尿病です。通院歴は12年ぐらいですが、途中面倒になって何度も薬の服用を中断しては、血糖値が上がり、体調を崩し再通院、、そんな事を繰り返しています。
ヘモグロビンa1c(以降HbAlc)はMAXで12.2ぐらいまで行きました。HbAlcは6.5%以上が糖尿病型ですので、かなり悪い数値です。
[糖尿病]
①早朝空腹時血糖値
=>126mg/dl以上②食後2時間血糖値(75g経口ブトウ糖負荷試験で判定)
=>200mg/dl以上③HbAlc値
=>6.5%以上
病院検査では、微量ですがインスリンが分泌されているので、インスリン注射は今のところしていません。お薬は、ジャヌビア、メトグルコ、アマリール、リバロを服用しています。ジェネリックに切り替えたので、現在の薬名はと言いますと、、ピルケースがいっぱいで調べる気にもなりませんが(笑)、ピタパスタチン、メトホルミン、ウリアデックというお薬を服用しています。
毎日きちんと薬を飲んでいれば、HbAlcも5.8ぐらいまで下がりますが、薬をサボるとまた10台に逆戻り。
通院当初は、医者から
「死にますよ!」
と言われ、かなり慌てましたが、今では血糖値やHbAlcが高い事が当たり前のようになってしまって無防備になり、医者に行くたび、
「死にたいの?」
と笑顔で言われる始末、、。
薬と合わせて、食事制限1600kcal/dayもあります。1600kcalの食事など、食べた気になれず、逆に食べられないストレスから暴飲暴食になった事もあります。薄味、塩分控えめ、油はほとんど無し、美味しい物からの強烈な誘惑に負けてしまう事も正直多いです。
通院から初めの半年は真面目にカロリー制限して30kg(81kg→48kg)のダイエットをしましたが、唇はカサカサ、頬がコケてお肌のツヤもなく最悪な状態でした。その代わりと言っては変かも知れませんがジーパンは全て買い替えで、1本足に胴体が入るほどになりました(笑)余談ですが通院前はかなり太っていたので糖尿病と一緒に無呼吸症候群も持っていて、病院での無呼吸時間の新記録1分18秒を打ち立てました。
糖尿病になったきっかけ
糖尿病になったきっかけは、独身時代に友達と朝まで遊び、夜中のファミレス通いと夜更かしを1年ほど続けていたら、体重がみるみる増え続けて気づけばHbAlc=10=「死にますか?」になってしまいました。
一次は、肝臓、腎臓にも負担がかかっていたようで、軽い肝炎、腎臓結石(尿路間結石)で地獄を見た時代もありました。
その頃はインスリン注射が必要になる一歩手前ぐらいだったようで、流石に体調も悪く、あわてて病院にかけこみ診察の結果、
「きれーな糖尿ですねぇ!入院ですね!」
と医者から言われ翌日から即入院となりました。
入院といっても、「検査入院」です。身体中の機能の検査で1週間ほど病院に缶詰めになります。怖かったのは、眼底検査の結果を聞く時で、網膜の毛細血管が出血しているような場合は失明の危険もあると脅され(笑)ビクビクしながら結果を聞いた事です。
インスリンの分泌検査で、微量ながらインスリンは分泌されているようですと聞いた時は、「インスリン注射にならなくて良かった、、」と胸をなでおろした事を良く覚えています。
入院初日の病院食の時は、「少な!」と思わず声を出してしまった事も良く覚えています。
検査入院を経て、医者とも相談して食事制限によるダイエットと薬の服用を開始しました。
糖尿病は完治する病気ではないので、食事制限も薬の服用も終わる事のない一生の戦いになります。
「美味しいものを我慢」
「毎度の薬がめんどくさい」
「何を食べるのもカロリー計算」
「人との食事に気を遣う」
などなど、一つ一つのストレスは小さくても、毎日その少しが積み重なって自分の中の許容量の線を越えるとすぐに暴飲暴食につながってしまいます。私自身もご多分に漏れず気がつけば1日3000kcal、、みたいになってしまった事もしばしば。
その度に、
「死にますよ!」
という医者の声を思い出します。
やっぱり死ぬのは嫌です。失明も嫌だし、壊疽(えそ)で手足の切断にも絶対なりたくない。全身をゆっくり蝕んでいく糖尿病は緩やかに真綿で首を締められるような病気なので、症状にも気が付きにくいし、かなり悪くなっても普段の生活は出来てしまいます。
それだけに先に冗談のように書きましたが、
「死にますよ!」
という医者の言葉は、今考えると私にとって、とても大事な言葉だったなぁと感謝の念を持っています。
最後になりますが、もし、かなうなら30年前の自分に「暴飲暴食を止めないと早死にするぞ!」と言ってやりたいです。人間の体は壊すのは簡単ですが、元に戻すのは難しかったり、二度と元には戻らないものです。
同じ事をこの文章を読んだ方にも感じて頂けたら私が糖尿病になった事も少しは社会の役に立ったかなと思えます。
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