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若年層で急増中?20代でも油断できない糖尿病の現実

「糖尿病」と聞くと、多くの人が中高年の病気というイメージを持つかもしれません。しかし、近年、糖尿病にかかる若年層、特に20代の患者数がじわじわと増加しています。自分は若いから大丈夫、と思っているあなたも、もしかすると糖尿病予備軍かもしれません。本記事では、糖尿病が若年層で増加している背景、そのリスク、そして対策について詳しく解説します。

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糖尿病とは何か?―簡単な基礎知識

糖尿病とは、血液中のブドウ糖(血糖)が慢性的に高くなる病気です。主に「1型糖尿病」と「2型糖尿病」に分類されます。1型は自己免疫によるインスリンの分泌低下で若年期に発症することが多く、2型は生活習慣に起因して中高年で発症することが一般的です。

しかし、最近ではこの2型糖尿病が若い世代にも広がりを見せています。つまり、以前は「中年以降の病気」とされていた2型糖尿病が、20代でも珍しくない時代になってきたのです。

データが示す、若年層の糖尿病増加傾向

厚生労働省の「国民健康・栄養調査」や、各種医療機関の統計によると、20~30代で糖尿病またはその予備軍と診断される人の割合が年々増加しています。特に注目すべきは、20代後半の男性の糖尿病予備軍率が10%前後に達しているというデータもあることです。

さらに、2型糖尿病で治療中の20代の患者数も増加傾向にあり、その多くが食生活の乱れや運動不足といった生活習慣に起因していると考えられています。

20代で糖尿病になる原因とは?

では、なぜ若者の間で糖尿病が増えているのでしょうか。その要因はいくつかあります。

1. 食生活の欧米化・偏り

コンビニ食、ファストフード、甘いドリンク……。忙しい日々の中で手軽に食事を済ませようとすると、高脂肪・高糖質な食事になりがちです。野菜や食物繊維が不足し、血糖値のコントロールが難しくなります。

2. 運動不足

20代は勉強や仕事に忙しく、運動習慣がない人が多い傾向があります。特に在宅ワークの普及で1日の歩数が激減している人も多く、基礎代謝の低下や肥満のリスクが高まっています。

3. 睡眠不足とストレス

不規則な生活リズムや慢性的なストレスも、ホルモンバランスを乱し、インスリンの効き目を低下させる原因となります。夜更かしやスマホ依存も、間接的に糖尿病のリスクを高めています。

4. 遺伝的要因

家族に糖尿病患者がいる場合、遺伝的な要因で発症リスクが高まります。若いうちから生活習慣を見直すことが重要です。

20代で糖尿病を発症すると、何が起きる?

「糖尿病と診断されても、薬を飲めばいいんでしょ?」と思う方もいるかもしれません。しかし、20代で糖尿病になることは、将来にわたる健康に深刻な影響を及ぼします。

1. 合併症のリスクが高くなる

糖尿病は「合併症の病気」とも言われます。血糖値の高い状態が続くことで、以下のような病気を引き起こす可能性があります。

  • 網膜症(失明の原因)

  • 腎症(人工透析が必要になる場合も)

  • 神経障害(しびれや痛み)

  • 動脈硬化(心筋梗塞や脳卒中のリスク)

若いうちに糖尿病を発症すると、それだけ長い年月にわたり体にダメージが蓄積され、これらの合併症が早期に進行する危険性があります。

2. 精神的・社会的な負担

糖尿病になると、日常的に血糖値を気にした生活が求められます。食事制限、定期的な運動、服薬、通院といった制約が増え、自由な生活が難しくなることも。周囲との付き合い(飲み会、旅行、外食)で気を使う場面も増え、精神的なストレスに繋がることもあります。

自分は大丈夫?糖尿病予備軍セルフチェック

以下の項目に複数当てはまる場合、糖尿病予備軍の可能性があります。

  • 最近太りやすくなった、または体重が急に増えた

  • 野菜よりも肉や炭水化物中心の食生活

  • 清涼飲料水やスイーツを頻繁に摂取する

  • 運動する習慣がほとんどない

  • トイレの回数が多くなった

  • のどが渇きやすい

  • 疲れやすい、眠気が強い

  • 家族に糖尿病患者がいる

いくつも当てはまった方は、一度医療機関で血糖値やHbA1c(ヘモグロビンA1c)の検査を受けることをおすすめします。

今すぐ始めたい!糖尿病予防のための生活習慣

糖尿病は生活習慣病とも呼ばれる通り、日々の生活を改善することで予防可能な病気です。若いうちから意識することが重要です。

1. 食生活の改善

  • 野菜を意識的に多く摂る

  • 食物繊維、たんぱく質をバランスよく

  • 甘い飲料やお菓子を控える

  • よく噛んで食べる(満腹感が得られやすく、血糖値の上昇を抑える)

2. 定期的な運動

  • 1日30分のウォーキングでも十分

  • 階段を使う、通勤を歩くなど「ながら運動」を取り入れる

  • 筋トレで基礎代謝を上げる

3. 睡眠とストレス管理

  • 毎日6~8時間の睡眠を確保する

  • 入眠前のスマホ使用を控える

  • 趣味やリラクゼーションでストレスを軽減

4. 定期的な健康診断

会社や学校の健康診断はもちろん、自主的に血糖値やHbA1cを測定することもおすすめです。早期発見・早期対策が何よりも大切です。

若いうちから「将来の健康」を意識しよう

20代は、人生の中でも最もエネルギーにあふれ、健康についてあまり深く考えない時期かもしれません。しかし、生活習慣の積み重ねが10年後、20年後の健康を決定づけます。

糖尿病は決して年配者だけの病気ではなく、現代では「20代の病気」にもなり得ます。だからこそ、今の自分の生活を見直し、小さな行動を積み重ねることが重要です。

未来の自分が後悔しないために――今日から一歩を踏み出してみませんか?

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